2016/12/13

バトルホーク(16)「兇鬼兵に改造せよ!!」

人気歌手の茜マリ。

催眠ガスで眠らされ、誘拐されてしまう。

兇鬼の掟の手先となり、ラジオを通じて語りかける。

「さぁ、秘密のパーティーへご案内します」

誘い出した子供たちを連れ去るマリ。

家に帰すよう訴える子供たちだったが。

バルキの眼力に魅入られ……。

言われるがまま「殺人鬼用のメシ」を貪る。

少年兇鬼兵に仕立て上げられた子供たち。

殺人訓練を受ける。
サブタイトルには「改造せよ」とあるが、身体改造などの要素は伴わず、怪人の能力としては単に「眼力による支配」という分類となる。だが、それ以外にも支配関係を連想させるモチーフが数多く登場する回。

子供たちが「軍隊的な訓練」を受けさせられるのは特撮作品としては定型的だが、その前に加えられた「食事の強制」という要素は面白い。食事と引き替えに従属を強いるのは鳥類の給餌行動も連想させるし、その餌を貪り食う様は家畜のようでもある。
本作の場合、食事そのものが直接的に人を操るのではなく、操られた結果として食事をとらされるという展開で、特に独自性が高い。食事にはただ「殺人鬼用」と意味付けだけがされている。それを口にすることで、自らの役割を内面化させられるということか。あるいは、共同体への従属を確認し合う儀礼か。

さらに、「メディア(ラジオ)による支配」というモチーフも出現。特殊な電波などによって操られたりするパターンは定番だが、本作ではラジオ自体に仕掛けはなく、単に呼び出しの手段として用いられている。
茜マリの「私とあなただけの秘密のパーティー」という語り口が印象的。「あなただけが分かってくれる、私」という形式は、学生運動の後退により世代的な「我々」という共同体意識が崩れたこの時代を特徴づけるものだ。呼び出された少年たちは一人ヘッドホンでラジオを聴いており、誰にも気づかれることなくこっそりと家を抜け出してくる。個室化の進展を見て取れる。
ちなみに、作中の挿入歌は茜マリを演じる竹田かほりの持ち歌。3回もかかるのだが、いずれもサビを聴かせてくれないのがもどかしい。

これらの要素にクロロシーンまでついており、充実の内容。
ただ作品としては総じて荒削りな感は否めない。操られた子供たちに紛れて潜入するという美味しそうな件もあったのだが、あまりにも酷い出来だったので割愛。

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